年齢を重ねていくと、徐々に気になってくる加齢臭。
朝起きたら枕からちょっと変なニオイがするとか、服にニオイが残っているとかいろいろと気になる部分が出てくると思います。
ただ、この加齢臭は特に男性のイメージが強いと思いますが、
- 女性との違いにはどのようなことがあるのでしょうか?
- 加齢臭の出始める年齢はいつぐらいからなのでしょうか?
対策を始める前にその根本的な部分を知っておくと、役に立つことも多いのでこれらを含めまとめてみました。
加齢臭の原因は男性の場合に何が考えられるの?
年齢を重ねていくと、男性の場合は加齢臭というのが気になって香水をつけたりする人も多いと思います。
そんな加齢臭の原因は、
このニオイ物質が加齢臭のあの臭いを発生させているということが、2,000年に資生堂の研究から発見されました。
私たちの体からは、常に「皮脂」が出ていますよね。
夕方になったら顔や頭が油でベタベタし始めると思いますが、簡単に言うとあれが皮脂です。
この皮脂の中に『パルミトレイン酸』という脂肪酸が入っていて、この物質が皮膚上にいる常在菌によって分解された時に、「ノネナール」ができます。
他にも、脂質(コレステロールや中性脂肪など)が活性酸素によって酸化した「過酸化脂質」によって、『パルミトレイン酸』が酸化分解されると、「ノネナール」ができます。
これは年齢が若い時だと、
- 体の抗酸化作用
で防いでくれていたのですね。
でも、だんだん年齢を重ねるごとに体の抗酸化力が衰えていって、ノネナールの発生を抑えることがだんだんできなくなってしまうために、加齢臭として独特のニオイを発するようになるといった流れです。
そして、男性に加齢臭のする人が多いというイメージが強いのは、男性の皮脂の多さに関係しています。
男性の方が女性に比べると、ホルモンなどの関係から皮脂の量が多いので、更に強く加齢臭を感じることになるのですね。(男性の皮脂量は女性の約3倍とも言われています。)
加齢臭の原因は女性の場合どうなの?
上で見てもらったように、加齢臭の原因はノネナールという物質の発生によるものですが、これは女性でも同じように起こっています。
ただ、男性に比べると女性のほうが皮脂の分泌が抑えられています。
つまり、加齢臭の原因が少ないので、当然ニオイも抑えられているということになります。
だから、女性よりも男性の方が加齢臭(オヤジ臭)のイメージが強いんですね。
加齢臭が出始める年齢っていくつくらいなの?
加齢臭が出始める年齢ですが、一般的には
- 男性の場合30~40歳
このあたりから徐々に気になりだす年齢だと言われています。
そして、40歳を越えた辺りから急増し始める傾向のようですね。
一方の女性の場合は、女性ホルモンによって男性に比べると皮脂の分泌が抑えられているため、加齢臭が気になりだす年齢は遅い傾向にあります。
ただ、閉経などによって更年期を迎えたりして女性ホルモンが減り始めると、ホルモンバランスが崩れて男性ホルモンの分泌が今までよりも多くなるため、加齢臭もその年齢あたりで気になり始めると考えられていますね。
その「女性ホルモンが減り始める時期」が35歳あたりと言われているので、徐々にこの辺りの年齢から気にし始めるようにした方がいいですね。
加齢臭と食べ物の関係とは?
ここまで見てきてもらったように、加齢臭の原因は皮脂や脂肪酸などが原因で発生する「ノネナール」だとわかりましたが、大元に目を向けると、
「脂」
これが分泌されるからニオイが発生する。
アブラと聞くと真っ先に食べ物が思い浮かびますよね。
やっぱり食べ物の脂質というのは大きく関係していて、脂質を多く取るとその分皮脂や脂肪酸も多くなります。
あなたも今まで何度となく聞いてきたでしょうけど、やはり肉類や揚げ物、ファーストフードなどの食べ物は加齢臭を加速させる原因とも考えられるのですね。
これは、このサイトで「ワキガの臭いの原因」でも触れたことですが、
以前の和食中心の生活の日本では、加齢臭やワキガなどの問題はあまり表には出てくるような話ではありませんでした。
でも、徐々に食生活も変わっていって体にも変化が現れて、今ではワキガや加齢臭なんていう言葉は当たり前になってきましたね。
それだけ、加齢臭やワキガの悩みを抱える人が多くなってきた証拠だと思います。
こちらのワキガの原因のページも加齢臭の原因に繋がっていることはとてもたくさんあるので、是非あわせてご覧になって下さい。
関連ページ>>ワキガの原因とは?遺伝?それとも食べ物やストレス?正解は何?
【あとがき】実はノネナール以外にも・・・。
加齢臭の原因は、資生堂が発見したノネナールの発生が大きく関わっているとお話しましたが、実は、それ以降にも「加齢に伴い現れる臭いの原因物質」が他社によって発見されています。
2013年:マンダムによって有機化合物の「ジアセチル」が発見される。
どちらも、加齢によって現れるニオイとして発見されたもので、
- ペラルゴン酸:使い古した食用油に似た不快なニオイ
- ジアセチル:脂っぽいニオイ
こんなふうに表現されています。
ノネナールだけでも加齢臭として嫌なのに、こんなニオイ物質まで発見されてしまいました。
これも同じく、皮脂の分泌量が多くなると発生する物質と考えられているので、ますますシビアに考えていかないといけませんね。
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