夏場など足が蒸れやすい季節になると、水虫の活動も活発になってよく見かけるようになったりします。
特に家族の周りに水虫がいると、自分も感染しないか心配になりますよね。
では、その水虫とは一体何の菌が原因で発症するようになっているのでしょうか?
また、その水虫は靴や靴下などうつる原因として関係してくるのでしょうか?
今回は、水虫の原因となる菌の正体やその感染経路などについて詳しく見ていきたいと思います。
水虫の原因菌って何なの?
水虫の原因菌は
このように呼ばれています。
白癬菌はカビの一種で、高温多湿の環境を好み人から人に感染する可能性が高い菌として知られています。
だから、梅雨あたりから夏場にかけて高温で湿度の高くなる時期に水虫の話題がよく登るようになっているのですね。
この白癬菌が原因で発症する水虫ですが、触れただけではすぐに感染しないとされていて、水虫になるのはこの菌が皮膚に定着してからだと考えられています。
その定着にはいくつか条件があって、次の3つが原因となっています。
- 皮膚表面の角質層から入り込む
- 高温多湿の環境
- 汗や垢が餌になる。
1.皮膚表面の角質層から入り込む
皮膚の表面に白癬菌が付いて、それが徐々に角質層に入り込んでいこうとするのですが、それにおよそ24時間ほどかかると言われています。
ただしこれも、水虫菌が活動しやすい環境が整っている状態で24時間なので、毎日きちんと体を洗っていれば水虫になる可能性も抑えることが出来るのですね。
ただ、白癬菌が付着した部分に傷があったりすると、入り込まれやすくなってもっと早くに感染する可能性もあります。
2.高温多湿の環境
上で見てもらったように、白癬菌は高温多湿の状況を好むので、夏場の靴の中とかは絶好の環境といえますね。
できれば風通しの良い草履やサンダルなどが良いのですが、なかなか仕事などで外に出ていたらそうは行かないと思います。
白癬菌の活動は、私たちの体温に近い35℃くらいで湿度が90%ほどまで近くなると、24時間で角質の中に入り込んでしまうと考えられています。
でも、温度や湿度が下がったりするとその活動スピードは遅くなってしまいます。
だから、夏場の靴の中なんてのは白癬菌にとっては
温度も高いし湿度も最高!
こんなウハウハな状態なんですね。
3.人の垢が餌になる。
白癬菌は私たち人間の垢を餌として活動し続けます。
皮膚表面に汗や垢などの汚れが残っていると皮膚表面がアルカリ性に傾くので、これも白癬菌が繁殖しやすくなります。
だから、水虫に感染した人から、ポロポロと角質が床などに落とされていると、それにも水虫の菌が残っている可能性があるので、それを踏んだままずっと生活しているとそれが原因でうつってしまうこともあります。
水虫の原因は靴も関係あるの?
水虫の菌は人から人へとうつるものなので、当然靴にも付着していると、その靴を履いた別の人にうつる可能性があります。
靴なんて同じものを履かないと思っているかもしれませんが、家族の中に水虫の人がいると、その人が履いた部屋用のスリッパには水虫菌がたくさん付いている可能性もありますね。
他にも、草履で外にちょっと出るときなどにも使う場合もありますし、色々なケースで
というところでうつる可能性があるのです。
これを防ぐには、自分専用のスリッパなどを用意して、不必要に水虫菌が拡がらないようにしないといけませんね。
また、気づかないところでは、
- お風呂のマット
- トイレのスリッパ
- タオル
こういったところでも感染の危険はあります。
また、夏場だけではなくて、冬場もロングブーツなどを履いていれば水虫菌が好む環境になりやすいので、こまめに脱いで空気に触れる時間を多くするなども必要ですね。
水虫の原因は靴下も関係あるの?
靴下の場合も同じように感染源になる可能性があります。
靴下の場合は靴やスリッパのように、同じ人が履くなんてことはありませんが、気になるのは
これって結構気になりませんか?
でも、安心して下さい。
水虫の原因である白癬菌は洗濯で洗い流すことが出来ますし、また、しっかりと外に干して日光に当てることで、感染する可能性はほとんど無いと考えられています。
高温多湿を好むカビの一種なので、乾燥には弱いのですね。
あとがき
このように、水虫の原因菌である白癬菌は高温多湿の環境を好み、餌となる垢も豊富にある場所が大好きなんです。
そして、その条件にピッタリと合うのが靴の中ですね。
だから、水虫の約9割は足だというのも、靴の中がそういった環境を作るからです。
昔は男性が水虫になるといったイメージが先行していましたが、今では女性もバリバリ仕事のデキる人が増えていますよね。それにともなって女性にも水虫の悩みは増えてきています。
でも、水虫の原因はわかったので、その対策には逆の環境を作ってあげればいいわけです。
こまめに足を洗って清潔にして、仕事中でも靴をたまに脱いで空気に触れるようにするなど心がけておけば水虫になる可能性もグッと減るので、普段からの意識が大切になるのですね。
コメント